地球社会における新文明への耕作活動へ

日本の国際貢献 Japan's international contribution

普遍化のすすめ

【Ⅰ】科学文明の限界性と普遍的な理解に向けて

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序章  歴史的転回点

 我々がともに過ごしてきた20世紀は、科学技術が数世紀に亘るラグ・フェーズを経過してログ・フェーズに入り、これらを進めるための多くの天啓による発明や発見を数えることになりました。15世紀頃に始まった宗教的圧力から脱出するための科学文明を賦活する著作を契機として「学問の進歩」を始めとする多くの著作活動が花開いて、物的な部分領域に関する啓明は急速な展開を見せました。そして科学文明はいまや包括的な理解に向かって大きく歩を進めようとしています。
 今、我々が持っている価値観や制度、或いは法律の体系などは、総てこれらの時機を適切に制御するための手段として準備されたものであったと思います。しかも総ての解は今日までの経験の延長線上にあるという落ち込みがちな誤解のもとに、今後も改正を繰り返し、再確認するためのスタート方位の転換を試みることもなく、配慮の必要性さえ放棄してしまっているかのように思えます。私たちは、人類史的な様相変化の本質を良く理解した上で、改正すべき諸課題を徐冷的かつ時系列的に制御し再構築するための計画たとえば新ミレニアム期のグロ-バル・グランド・デザインがいま必須であるということを再確認する必要があります。

 種子が光の当たらない暗くて湿潤な土壌の中にあって始めて豊かな萌芽を育み生成発展して、その極に達したとき次なる生命体の繁栄のための種子を創り出してゆくように、私達が創り出した文明にも生成発展と終焉という循環系が厳然と生きています。科学文明がもたらした20世紀の物的な生成発展は、一方ではいまや制御されるべき基幹となる思想を見失い、もたらした高度な文明は社会的な崩壊を引き出す結果となり国際世界の秩序ばかりではなく地域や学校や、家庭における秩序さえも見失うという様相を見せ始めています。
 それは私たちが「天から与えられた自由、すなわち物的、内的な欲望の制限なき解放と引換えに見失ってしまったもの」そして心の底にある疼くようなある想いが囁くものを求めて、糾える綱のように因果の歴史を繰り返しているばかりの私達自身が原因となっているのではないでしょうか。

 しかしこの二千年期を対象に、あるいは人類史に見られる著名な事実関係を人類進化の肯定的な一つの仮定に従って読み解いてゆくと、そこには営々として続くある高い水準の神聖な意志を感じとることができます。地球人類の集団として我々のもつ思考の深化はここ一世紀の間、しかもその後半期だけでも驚くべき大きな進展を見せました。この時にいたっても我々人類の頭脳の活用度は、僅か創られた性能の数パーセントしか使われていない事実に注目しなければなりません。

 人類が様々な道具をつくりやがてコンピューターを創り出しより効果的により創造的に生きるようになりましたが、この事によって人間の遺伝子に組み込まれた進化の速度よりも著しく速い進化に変貌したとは考え難いと思います。

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