地球社会における新文明への耕作活動へ

日本の国際貢献 Japan's international contribution

普遍化のすすめ

第3章 人類の位置つけと普遍化の構造体

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2.万象における共通項の発見

 人類の位置つけに示されたように進化フェーズ上にある人類は、今ある意味では非常に重要な局面に存在しているように思われます。2000年前までは絵画、記号、儀式や形態等で教えられていた人類は、暫くのあいだは時代エネルギーに関わる模型やパターン認識によって創造をすすめ漸くにして人間の時代となり、信仰の時代になって声なき声を聞き霊なる神を知るようになると言われるように、我々にとって必要な精度の高い模型制作やパターン認識の重要性は暫くの間ますます増加してゆくでしょう。

 科学文明が花開いて成果を満喫して生きる人たちが価値観の変化速度に驚くばかりの時代を迎えています。思想的に制御ができにくい状態が生まれてきて、弁証法的な、動反動の法則による転換点が近いことが容易に想像されます。また過去2千年の双魚宮の時代エネルギー特性は理想主義的な対立、愛、献身という基本波動の時代でしたが、これからの時代は儀式的秩序、融合、統合という基本波動の時代になっていると言われています。これらの時代はたしかに科学的な領域でも社会的、経済的、政治的な思想のもつ世界にもやや理想主義的な傾向が強く感じられましたし、そのために対立した構図も近代史の中には多く観察されます。理想主義的な対立の基本波動から儀式的秩序や統合という波動への転換は、たしかに我々が驚愕するようなベルリンの壁の崩壊に代表される一連の社会的動きに繋がったと言う事例を発見することになりましたが、ここに示されるような社会現象の中の共通項の発見は、複雑な状況の下にある政治や歴史を概観するに際してはたいへん重要なことです。

 政治や歴史あるいは都市的課題などに関わる多層にわたる要因の交酪した働きを部分現象に囚われて情報としても何ら得るところはありませんが、概念的に整理して傾向として理解したときそこには対策が生まれます。概念的な理解のためには、客観的で適正な視点が確保されていることが重要であり、再現性のある手法によって実施されるいわゆる科学的アプローチによって、隠されている共通項を発見することから始まります。この共通項の発見は、未知領域という一つの系の未知の構造モデルを推定した上で異質か同質かを見極め、共通項が組み込まれた構造体の中の役割として見極めるという識別力を必要とします。いわば共通項を発見したら構造科学的かつ還元主義的な検討によって共通項の及ぶ範囲を見きわめて論理的かつ概念的な理解を進めることになります。

 都市に発生する社会科学的な様々な課題である未知領域を解明して普遍的な一般的な対策解を求めようとするには、自然科学によって永く涵養された手法を援用して、主人公である市民を科学する直接の対象にすることせず、市民が都市課題に臨んで行う振る舞いから類推して対策を立案するという態度は今なお崩されていません。都市人口の増加が世界的にその傾向を強め、それに並行して強化されそうな市場至上主義や商業主義に応じて公共機能が担当すべき分野や公私分別上の課題が輻輳して発生しそうな状況を見ることができます。

 知的な傾向を強め自主的判断を強く求めている市民たちの要請は、従来型対応である市民たちの課題に対応する振る舞いの仕方から類推する対応ではなく、市民という人間性と人類という存在との本質的な特性について必要な認知を進めながら本質的な対応をせずして、市民の共感はとても得られないという現実を厳しく知る必要があると思います。

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