普遍化のすすめ
第4章 思考と具象構造体ならびに循環系の仕組み
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4.パターン認識と思考速度
ある性能をもつ全体系を構築する部分系を正しく理解し認識するには、全体系に期待される説明領域の巾や深度にもよりますが、認識限定の法則が働くので新しい認識を段階的に理解することとともに、過去に認識した自己の思考体系との調和活動が要求されますから、たいへん大きな時間を要します。
過去に認識した意識に部分的な条件つけがあって(仮定された)「実存する一つ」と調和できないときは、その歪みの補正活動が発生しますから、この内的な反芻活動は途中で放棄されてしまったり、大きな谷間に落ち込んで暫くは起きあがることさえも困難になることがあります。
森羅万象という全体系と先端科学を含めて日常生活に発生する様々な事象についてのすべてを論理的に理解することなど、ほど遠いわれわれ現代人の一般的な状況では至極当然のことですが、ここにいう部分的な条件つけは殆ど全部の人が持っていると考えなくてはなりません。
色々な使命をもち多くの人たちを導こうとする方々が、様々な助言を受けながら必死に思索し活動する中で人類の生成発展の今が存在するもので、これらの人を含めて長い間の条件つけの中に殆どの人が生きていると考える必要があります。われわれはそのような方々の大いなる奉仕の中に生成発展の道を歩んでいるのかも知れません。我々自らが自らの意志で立ち上がるときが来たように思います。
一方、人が生活する都市という環境について考える方々の間で「パターン認識」という言葉が使われ始めました。囲碁を知っておられる方でないと解りにくいことですが、「囲碁の定石」の数と囲碁の実力は正相関するといわれています。歴史的時間を経由して検証された定石は、一定の戦いの場における彼我の展開をモデル化したもので一石対一石の動きが事後の展開を決定つける態様の判断パターンを提示しています。この定石をもつ数が多いほど判断に要する時間が少なく制限時間の中で戦う囲碁では定石を持つものが強いというのも当然のことに思われます。この定石は交互に打つ石の膨大な組み合わせの中から克つ可能性の高い展開パターンを選択する手法でもあります。
望ましい都市環境という未知領域の多い分野で常に悩んでいるものにとって、パターン認識は「限定された期間や検討領域の巾」に対する重要なツールになります。それが例え仮定された法則をとって判断に資するパターン認識であったとしても、未知領域の全体像と部分像に一定の解を与えたときは、少なくともその範囲において論理解になるからです。納得できる実績として歴史的評価を受けることが可能になるからです。
ある地域やある民族の間に特有の生活様式が生まれて対話の中に取り込まれ文化に育っていくときには新しい認識が生まれますが、この新しい認識を今までの言葉では伝えにくく新しい語が創られるようになります。パターン認識がここで創られた新しい造語によって、それは多分高次元の言葉になっているでしょうが、深く広範な世界を物語るようになるとコミュニケーションは進化し更なる有意な展開に繋がるでしょう。
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