地球社会における新文明への耕作活動へ

日本の国際貢献 Japan's international contribution

国家特性の分析|要約

原子のもつ特性からグループ化の特性へ
世界の国家群の特徴的特性と包括的な方向

P1

最近の地球生命体を取り巻く宇宙的な適応状況は、大きすぎる抑圧のもとに活きている人々が多い故か、日ごとに募っている危機的変化を関知しても、世界的な対応措置を急ぐように、世界の人々に訴えかけようとするものは、あまりにも少ないように思います。

 世界2百数十カ国が公表している国別データを多変量として解析し、世界の大勢が希望し、是非とも成し遂げたいと思っておられること、今は出来ないのでやむを得ずこうしているが、状況が整えば是非こうしたいと思っておられる国家の、大勢の赴くところを知ることは、集団化せずして変化に適応できそうもない地球生命体の現実にとって、本当に緊要なことであります。

要約して第一に言えることは、工業技術による高所得性を横軸に採り、縦軸に国家の成熟性をとった因子分析の結果は、第1象限に先進諸国が、第2象限が米国とリベリアを除いて殆ど空白となり、第3象限に低所得国、第4象限に経済的離陸の準備が進んでいる国家が集中しています。 工業技術による多くの先進国が第1象限に存在する中で、IT技術の高付加価値工業によって米国が第二象限の上位に位置をしめすことは、新しい次世代の国家が活きる新フロンティアラインは高い付加価値を持つ産業にあるように思われます。現代における高付加価値とは、人間の肉体頭脳の限界を拡大し、思考する「心とものの臨界を制御する技術」であります。その境界領域に迫っている量子力学の領域が、今までの理解から様々な形式で離れた視点に変化することが、究極のエネルギー開発であり世界中の国家の大勢が期待する新産業フロンティアの宝庫を開くものであることを物語っています。

第二には、人類史上の現代は、個即ち物質的自由と平等の時代から、グループ化の時代即ち集団の規範として自由と平等という犯さざる基本精神に、「公の父性」という集団的な自律的精神を重視する規範を加えるべき時代として、先進国の主導性を認知しつつも、人間の尊厳維持に総力を挙げることによって格差を縮小する働きが必要であることを示しています。

第三には、凡ての象限は、正反合の弁証法的軸性をもっており、賢明にも父性が強く働けば母性がこれを補完するというような社会的な活動軸性があることを示します。非常に低所得である国民は内的かつ社会的な母性の働きを受けて政治的にも社会的にも充足感をもち、一方では高所得でありながら経済的な社会不安の強い国民にも、母性が強く働く補完的な傾向を示しています。このように人間のもつ高度な平衡感覚によって、大きな偏りを生ぜず、緩やかではあっても確実な与件変化への適応能力を拡大しつつあります。

現代における世界国家のもつ課題は、この様に凡てこころの問題であり、こころの奥底に抱き続ける隠れた課題を解く政策が、何よりも重要であるように思われます。 「アイディア(観念)は無形でありますが、それ自体は質料を持たないにもかかわらず、形態のない物質に機能と形態を与えており、顕現の原因となっている」という概念こそが、いまこそ人類が真に理解を進めなければならないことであります。

現代、我々がいる原子の時代の特質は、生命の物質面に関わる段階であり、人間や人種の一生における幼児期に相当し、それは唯物論的な強烈な活気、何にもまして行動による発達、つまり純粋な自己保全と自分本位によって発達する時期であります。

当然のことながら物質原子のエネルギーは、それは完全に独立した個、他とは関係を持たない分離し独立した生命としての人間の存在を意味します。彼らは客観的なものと目に見えるものに夢中になっています。彼らの行動規範は、自らが必要とする保護的な利己主義によって特徴づけられています。それは発達と種族保存に必要な段階だからです。

この様な原子の特性の中に生きてきた国民でさえも、因子分析という比較的客観性を維持している解析にも、人間や国家の平衡感覚は立派に生きています。人間は一人一人多様であって、不調和も調和も様々な反応がありますが、個々に使用した公的データの物語るものは、人間は今もなお信頼に足る感性を持っているということのように思われます。

数世紀にわたるこの様な科学文明から学んだものが、我々にとって凡てであります。しかし我々が使い込んできた自然は有限にあえいでいます。先取特権を守るために正しい進路を妨害する行為は、凡ての国家から忌避されなければなりません。

そして今や原子の時代の遺物である人間の心を刺激し続ける市場経済ではなく、心とものの臨界点を解くための原子核の中の構造的解明、すなわち量子力学的領域の解明に総力をつぎ込み、そこでみられるだろう究極の知恵と愛という共存結合力という糊によって凡ての分離をつなぎ合わせその行程の中でこそ、原子の時代を超えてグループ化の時代に進む集団益の達成が自我を克服する経験に繋がり、最終目的である「宇宙意志との再帰一」に展開することの意味合いを理解できるようになることが、これからの人類に与えられた重要な役割のように思うのであります。

そして、他方では、心とものの臨界点の解明によって新産業分野を切り開く夢の新フロンティアが、今まで世界を主導してきた先進諸国にも、新興国の未来にも新しい夢を広げてゆく唯一無二の領域であることを地球人類に公知すべき時がいまや近いことを物語っていると思います。 



目次つづき→