地球社会における新文明への耕作活動へ

日本の国際貢献 Japan's international contribution

地球文明へ国家の貢献 コラム

社会的ジレンマを超えて21ルネッサンスへ ~少年の瞳で地球の再生を!~

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1. 自己組織化される地域コミュニティから

多民族国家であり多様な価値観のなかにある米国で、1980年代のレーガノミックス時代といわれる時代に成功したコミュニティ再生は一体何が動因であったのかを探求することは大変意義のあることだと思います。それは当時のアメリカという総体には、歳出の削減、大幅減税、規制の緩和、通貨供給の抑制という基本政策の中で、生物学の持つ知見、自己組織化システム、つまり適者生存の進化システムを導入し、必要な凡ての面の再生に向けて国の決意を示し、国の総力を挙げて、これでもかという様な心理的効果の高い投資を続けたことではなかったかと思います。我々も日本の現実に直面する今、与件に適応する進化システムについて、改めて考え直しておく必要があるように思います。

「自然」のように天然のままに出来た自然システムに対し、システム自身が目的をもち、それを実現するように人工的に作られたシステムもあります。色んな組織、電子計算機、情報システム、交通システム、金融システム、社会システム、経済システムなどは人工システムの代表的なモデルであります。
自然システムは、常にそれ自身を組織化し与件に適応して新たに改善システムを作り出してゆく、つまり進化するものですが、生態系や人間の社会システムなどがこれにあたります。生態系システムを例にとれば、生命の創生にあたって超長期間の進化を経て自己複製能力をもつDNA、RNAなどが創成されてから継続的な進化しつづけ、今日見られるような多種多様な動植物の種が相互依存的な包括的な系として創り出された自然を我々は自然システムと呼んでいます。

この自然システムは進化します。進化システムには、システムがそれ自身を作り出すことから、分野により自己創出システム(生物系)、スーパーシステム(免疫系)、自己組織システム(組織系)などいろんな呼び名があります。その本質は、いわゆるインテリジェント・デザインされた「進化の機構」にあり、現在では次のような基本的特徴を持っているといわれています。
1. 進化システム自身は狭義の目的をもたず、進化の過程だけをもっていること。
2. 進化は変異が起こり、それが競争に参入して結果として起きるものであること。
3. 外部環境および内部状態の変化に対して、システム全体として適応しようとすること。
4. システムの一部が競争による淘汰圧力からはずれたとき、その部分は爆発的に増殖すること。
5. 進化システムには、分化と系統が発生すること。

このような進化システムの特徴は、人工システムにおいても観察されます。社会、組織、市場経済、交通、情報、事業システム等は、いずれも進化システムの機構をもっています。その結果として、それらは人により作られたにもかかわらず、人は直接制御できない部分を持っています。
科学とか技術とかいう知のかたちも、仮説を遺伝子、モデルを遺伝子型、モデルから推論される事象を表現型と見るときに、進化の機構をもち進化システムと見なすことができます。
人工のシステムは、それ自身が進化するシステムであるとき、かつ、そのときに限って、システムとして発展することができます。最近の事例としてインターネット等はその典型的な事例であり、進化の機構をもたないトップダウンで設計された多くの情報システムが、インターネットに敗れ去ったのも、他にも計画経済が市場経済に敗れさったことなど、多くの事例が観察できるように思います。
従って様々な人達による地域コミュニティ開発のための事業システムは、常に進化の機構を内包し、適者生存の進化システムも継続的に展開するシステムでなければならないと思います。地域コミュニティ開発の組織にも、認識限定則の則った素養ある構成員による自己組織化システムが組み込まれ、参加する人たちに自己組織化する力が発現しやすい措置が組み込まれている必要があります。

 そしてそれは原子炉の炉心の燃料に対する中性子の増倍体系が、臨界に到達して急に核反応が爆発的に展開してゆくように、その組成(構成員の資質)によって必要な臨界寸法があり、必要な燃料の量が必要であるように臨界質量(構成員の臨界に達した割合)というものがあります。
核分裂の連鎖反応ではなく、人問の集団化とか自己組織化活動にも同じような連鎖反応が認められ、地域社会のコミュニティを形成する行程を分析するために使用されても良いと思います。
そこでは具体的な夢に繋がるハッキリした複数以上の心理的要因への臨界となる対策がインパクトのある形、すなわち一定の規模の市民の前で、即ち臨海寸法を前にして臨界に達する様な多くの心理的要因が提示されることが必須条件になります。それはゲーム理論で言う社会的ジレンマ(exe.社会的ジレンマ「環境破壊からイジメまで」山岸敏夫著)に対する最も有効な対策として集団的な意識改革事業には決定的な重要性をもっていると見られるからであります。

言い換えれば複数以上の公的な情報が関与して発生するカタストロフ的な展開が、底の見えない閉塞感のある日本の現状改革に向かって、決然とした意思をもって投入されることが必要であります。そして問題解決にあたるだろう改革要素の成功確率が累乗して提示するだろう多元かつ多次元要素の包括的な成功確率への読みが、国民の心の奥底に直覚されることが必要だと思われますし、それによる成功事例が小さなものでも良いから目に見える形で提示されることが必須だと思われるのであります。
相互依存し輻輳して存在する様々な分野のコミュニティが自己組織化され、IT情報システム、金融情報システム、これらを支える地域コミュニティ開発事業などの対策が循環して、必要に応じてリードする要素が政策として投入され、累乗する成果を上げるように再投資され、新しい創造性である融合による創作、構成要素の科学的細分化と再構成のための融合科学、融合による文芸、新しい理念、あるいは達成すべき目標像として国民の前に提示されることから始まることを重視した意思ある政策こそ、心ある現代人にとって凡てに勝る重要性を持っていると思います。

 一方では、この様に顔の見える地域コミュニティにおける相互依存関係は、小さな組織による適確な情報伝達によって自己組織化の展開が容易となり、認識間通訳の貢献も大きくなって、規模的な適正化は推論の規模縮小をすすめ、構成員のもつ意識段階を超えて次なる展開を容易にする筈であります。従って社会的な意志決定に際しても一断面の理解ではなく、循環し完結させる認識によって真の民主主義的な責任を自覚する展開に更なる期待が持てるとともに、地域コミュニティによる共有機能の一般化と地域コミュニティのネットワーク化による「応報活動」という自律支援システムの有効性に新たなる期待が持ちうるのであります。

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